塩化物は、猫にとって必要不可欠な電解質の一つであり、神経や筋肉の正常な機能を維持するために必要です。塩化物は、体内の酸塩基平衡を調整するためにも重要な役割を持っています。
一般的に、猫の食事には塩化物が十分に含まれているため、塩化物欠乏症はまれです。塩化物過剰症も、猫にとってはめったに問題となりません。
ただし、高塩分の食事や塩分を多く含む人間の食品を与えることで、塩化物の摂取量が過剰になることがあります。過剰な塩分の摂取は、高血圧や腎臓病、心臓病などの健康問題を引き起こす可能性があるため、猫には適切な量の塩分を含む食事を与えることが重要です。
この記事ではそんな塩素(塩化物)について簡単に解説しています。
ぜひ最後まで読んでもらって、幸せな猫くらしをできるようにしていきましょう。
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塩素-Chloride
塩素とは
塩化物は、陰イオンの一種であり、細胞内外のイオンバランスを維持する電解質の一つです。
猫の体内においても、塩化物は神経や筋肉の正常な機能を維持するために必要であり、神経や筋肉の興奮性を調節することが知られています。また、塩化物は、体内の酸塩基平衡を維持するためにも重要な役割を持っています。
酸塩基平衡は、血液のpHを正常な範囲に保つために調整され、pHの変動が生じると生体反応が崩れることがあります。
一般的に、猫の食事には塩化物が十分に含まれているため、塩化物欠乏症はまれです。ただし、塩化物過剰症は、猫にとっても問題となり得ます。
高塩分の食事や塩分を多く含む人間の食品を与えることで、猫が過剰な塩分を摂取することがあります。過剰な塩分の摂取は、高血圧や腎臓病、心臓病などの健康問題を引き起こす可能性があり、猫には適切な量の塩分を含む食事を与えることが重要です。
獣医師が塩化物欠乏症や塩化物過剰症を疑った場合には、獣医師の指示に従って食事内容を調整する必要があります。特に、猫が慢性的に高塩分の食事を摂取すると、塩化物過剰症を発症するリスクが高くなるため、注意が必要です。
獣医師が推奨する猫用のキャットフードには、必要な量の塩化物が含まれているため、バランスの良い食事を与えることができます。
塩素の体内での働き
塩素の体内での働きは、主に胃酸の成分として存在し、タンパク質などの消化を行っています。
塩素は、胃の中で分泌されたペプシノーゲンを活性化させ、消化酵素であるペプシンに変えます。
姿を変えたペプシンは、タンパク質を強力に分解します。
その他にも膵液にもかかわっており、消化に対して、重要な役割を果たしています。
塩素の過不足のときの影響
塩素が過剰のときの影響
塩素は主に、食塩の形で摂取されます。
そのため、塩素の過剰というよりも、塩分の過剰による影響が出てきます。
塩素自体の過剰摂取の影響はあまりありません。
塩素と同時に摂取するナトリウム(塩分)の過剰摂取には注意をしてください。
塩素が不足のときの影響
塩素が不足するときの影響は、
- 消化不良
- 食欲低下
などがあります。
しかし、あまり気にすることはないようです。
基本的には不足することはないといわれているので、通常のフードを食べていれば問題はありません。
塩素の最低摂取量の基準
塩素の最低摂取基準はAAFCOにて定められています。
塩素の最低摂取基準量は、
成長期、成猫共に、0.3%以上
となっています。