【猫と銅】活性酸素を退治するってホント?ミネラルCuの働きと硫酸銅について

猫とミネラル 超重要な銅とは?

銅は、猫にとって必要な微量栄養素の一つであり、骨の形成や神経・免疫系の正常な機能に関与しています。銅は、鉄や亜鉛と一緒に摂取されることで、効果的に吸収されます。

銅欠乏症は、猫にはまれですが、その症状には、骨の形成異常、貧血、発育不良、免疫系の異常などが含まれます。一方、銅過剰症は、嘔吐、下痢、黄疸、肝臓障害などを引き起こすことがあります。

この記事ではそんな銅について簡単に解説しています。

ぜひ最後まで読んでもらって、幸せな猫くらしをできるようにしていきましょう。

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銅-Copper

微量ミネラルの一覧画像と(Cu)銅

銅について

銅は、猫にとって必要不可欠な微量栄養素の一つであり、酵素の構成成分である「銅タンパク質」の一部として、様々な生理的機能に関与しています。

例えば、銅は骨の形成に必要な骨形成酵素、免疫機能に関わる銅亜鉛超酸化物歯磨酵素、鉄代謝に関与するフェリチン等、数多くの酵素の構成成分として重要な役割を持っています。

銅欠乏症は、猫には極めてまれな病気ですが、銅欠乏によって骨の形成異常、貧血、免疫系の異常、銅を必要とする酵素の機能低下などが起こることがあります。

一方、銅過剰症は、猫にとっても問題となり得ます。過剰な銅の摂取は、猫の肝臓や腎臓などの臓器に蓄積され、嘔吐、下痢、黄疸、肝臓障害などの症状を引き起こすことがあります。

商業的に製造されたキャットフードには、猫に必要な栄養素がバランス良く含まれているため、銅の過剰摂取を避けることができます。ただし、自家製の食事を与える場合は、銅の量が十分であることを確認することが重要です。

銅の働き

体内での銅の働きは、ヘモグロビンの構成成分である鉄を運ぶという重要な働きをしています。

そのほかにも、活性酸素を分解するための酵素の成分にもなっていて、様々な働きをしています。

銅は活性酸素の分解酵素SODの構成成分である
活性酸素のイメージ

銅は体内を酸化、老化させてしまう活性酸素を分解することが出来るSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)という、分解酵素の構成成分となっています。

活性酸素は体内の脂質を酸化させてしまいます。すると様々な病気の要因や皮膚に悪影響をもたらしてしまいます。

しかし、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の働きにより、活性酸素は、過酸化水素と水に分解してくれます。

そのため体内の抗酸化作用に大切な役割を果たしており、重要なミネラルとなっています。

そのほかにも、骨の形成のサポートや、色を構成しているメラニン色素やなどにも役立っています。

銅の吸収を阻害する物質に注意

銅の吸収を阻害する物質が存在します。

その物質とは、

  • 亜鉛
  • カドミウム
  • ビタミンC(アスコルビン酸)
  • モリブデン
  • 食物繊維

になります。

これらの物質は銅の吸収を阻害してしまう作用があるとされています。

亜鉛、カドミウムは体内で銅が吸収させる過程にて競合してしまい、結果的に阻害してしまいます。

モリブデンは銅の排出を促してしまいます。

食物繊維は銅を吸着し、体外へと排出させてしまいます。

ビタミンCは非ヘム鉄については吸収を促進するのに、銅については阻害されるといわれています。

キャットフードの成分硫酸銅について

キャットフードのの成分に硫酸銅という物質があります。

硫酸銅は、硫酸イオンと銅イオンによって構成されており、体内でしっかりと銅の効果を発揮するために、この形をとっています。

現時点では硫酸銅を添加物としてペットに与えても大丈夫なようです。

ちなみに、人間の添加物としては、母乳代替製品のみ許可されており、乳幼児の粉ミルクの添加物として容量が定められています(硫酸銅0.6mg/1L)。

銅の過不足のときの影響

銅の不足のときの影響

基本的には不足することはあまり考えられませんが、

銅が不足した時は次のような症状が考えられます。

  • 被毛の退色
  • 貧血
  • 色が薄くなる

銅の過剰のときの影響

基本的に過剰の場合体外へ排出されるので過剰の危険性は低いですが、

銅が過剰のときは次のような症状が考えられます。

  • 肝臓の障害
  • 貧血

銅、亜鉛、鉄などは互いに吸収時に競合しているため、過剰になるとそれぞれが不足する可能性があり、貧血の原因になるといわれています。

銅の最低摂取基準量

キャットフードに必要な銅の最低基準量は、

ドライフードでは

成長期、妊娠・授乳期は「15mg/kg」

成猫以上の維持期は「5mg/kg」

となっています。

ウェットフードでは

成長期、妊娠・授乳期は「8.4mg/kg」

成猫以上の維持期は「5mg/kg」

となっています。

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tonko

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