【猫とヨウ素】劇物指定のミネラル(I)は摂取上限がある!甲状腺ホルモンとの関係は?

猫とミネラル 超重要なヨウ素とは?

ヨウ素は、甲状腺ホルモンの合成に必要な成分であり、猫が健康的に成長するためには適切なヨウ素の摂取が必要です。

商業的に製造されたキャットフードは、通常、適切なヨウ素のバランスを保つために、十分な量のヨウ素が含まれています。ただし、自家製の食事を与える場合は、必要な栄養素が含まれているかを確認することが重要です。

この記事ではそんなヨウ素について簡単に解説しています。

ぜひ最後まで読んでもらって、幸せな猫くらしをできるようにしていきましょう。

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ヨウ素-Iodine

微量ミネラルの一覧画像と(I)ヨウ素

ヨウ素とは

ヨウ素は、猫にとって必要不可欠な微量栄養素であり、甲状腺ホルモンの合成に重要な役割を持ちます。甲状腺ホルモンは、代謝率や成長、発育、繁殖に関与しており、特に発育期の猫には重要な栄養素です。

猫がヨウ素不足になると、甲状腺ホルモンの合成が妨げられるため、甲状腺機能低下症を引き起こすことがあります。この症状には、体重増加、被毛の変色や脱毛、皮膚の炎症、便秘、食欲不振、活動性低下などが含まれます。

一方、ヨウ素過剰症も猫にとって問題となり得ます。過剰なヨウ素の摂取は、甲状腺機能亢進症を引き起こし、体重減少、多飲、多尿、心拍数の増加、甲状腺腫瘍などの症状を引き起こすことがあります。

猫が適切な量のヨウ素を摂取するためには、適切な量のヨウ素を含む食事を提供することが重要です。獣医師が推奨する猫用のキャットフードには、必要な量のヨウ素が含まれているため、バランスの良い食事を与えることができます。

ただし、猫に人間用の食品を与える場合には、ヨウ素の含有量に注意する必要があります。また、ヨウ素過剰症を発症した猫には、獣医師の指示に従って食事内容を調整する必要があります。

ヨウ素は、甲状腺ホルモンの合成に必要な物質であるため、猫にとっては重要な栄養素の一つです。適切な量のヨウ素を含む食事を与えることで、猫の健康維持に貢献することができます。

ヨウ素の体内での働き

主に甲状腺ホルモンの構成成分として活用されています。

甲状腺ホルモンにはT4とT3があり、T4はサイロキシンと言い、ヨウ素が4つ含まれています。

T3はトリヨードサイロニンと言い、ヨウ素が3つ含まれています。

ヨウ素は劇物指定されている

ヨウ素は毒物及び劇物取締法 (毒劇法)の中で、指定をされています。

しかし、猫にとっても人にとっても必須な栄養素であるため、AAFCOによって摂取基準量が決められています。

少なすぎても、多すぎても問題があるため最適な摂取が必要です。

※通常のフードには最適な成分量が入っています。

ヨウ素の過不足のときの影響

甲状腺ホルモンの過不足のときの影響

ヨウ素が不足のときの影響

ヨウ素が不足すると、甲状腺ホルモンの生成が不足して、全身のいろんな機能が低下してしまうといわれています。

まるで急に年を取ってしまったかのように、全身の機能が衰えます。

ヨウ素が過剰のときの影響

ヨウ素が過剰のときの影響は、ヨウ素が欠乏した時と同様の症状が出るとされています。

人間ではヨウ素(ヨード)の過剰摂取により、甲状腺ホルモンが作られなくなり、甲状腺機能低下症となってしまいます。

猫が、甲状腺機能低下症となるのは、あまりないですが、まれに症例があるので注意が必要です。

ホルモン分泌が過剰の甲状腺機能亢進症もある

甲状腺機能亢進症とは、何らかの理由で甲状腺ホルモンの分泌が活発となり、ホルモンの量が過剰となってしまう症状のことを言います。

甲状腺機能亢進症とは、様々な機能が通常以上に活発に働いてしまい、心拍数の増加や血圧の増加といった症状が現れてきます。

甲状腺機能亢進症の対処には低ヨウ素フードを与える

意図的にホルモンの成分であるヨウ素の摂取量を抑えることにより、過剰に作られる甲状腺ホルモンの生成を抑えることで軽減できるとされています。

ヨウ素の摂取基準量

ヨウ素の摂取基準量には上限(MAX)が設定されている

ヨウ素の摂取基準量は他の成分とは違い上限が設定されています。

キャットフードに必要なヨウ素の最低基準量は、

成長期、妊娠・授乳期は「1.8mg/kg」

成猫以上の維持期は「0.6mg/kg」

となっています。

ヨウ素の摂取上限基準量は、

成長期、成猫ともに「9.0mg/kg」

となっています。

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